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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

調伏曽我 大坪喜美雄(国立能楽堂企画公演)

宝生流 国立能楽堂 2018.11.30
 シテ 大坪喜美雄
  ツレ 島村明宏、子方 水上嘉
  立衆 広島克栄 東川尚史 佐野弘宜 佐野玄宜 高橋憲正
  ワキ 福王茂十郎
  ワキツレ 福王和幸 福王知登 喜多雅人 矢野昌平 村瀬慧
  アイ 大藏吉次郎
   大鼓 飯島六之佐、小鼓 久田舜一郎
   太鼓 小寺佐七、笛 赤井啓三

これまで曽我物では、夜討曽我、小袖曽我、禅師曽我と鑑賞記を書いてきました。
高橋亘さんの夜討曽我月リンク
佐野玄宜さんの小袖曽我月リンク
和久荘太郎さんの禅師曽我月リンク
高橋憲正さんの夜討曽我月リンク

現在演じられる曽我物は、この三曲に今回の調伏曽我を加えて四曲ですが、廃曲となってしまった曲もあり、能楽の中でも曽我物が一つのジャンルをなしていたことが分かります。
以前にも書きましたが、赤穂浪士の討ち入りをもとにした忠臣蔵が上演されるまで、敵討ちと言えば曽我物語というのが常識だったようです。このため曽我物語の話は、ある意味誰でも知っている話で、数多くの能が作られたということなのでしょう。歌舞伎の演目にも曽我物語から作られたものが多々みられます。

ところで現在演じられる曽我物は四曲と書きましたが、五流全てが現行曲としているのは夜討曽我と小袖曽我の二曲だけで、禅師曽我は観世、宝生、喜多の三流、調伏曽我は宝生、金剛、喜多の三流のみが現行曲としています。四曲の中でも調伏曽我は、最も能楽師の多い観世流が現行曲としておらず、しかも上記配役の通り登場する役者が大変多いためか、演じられることの少ない一曲です。
このため私も初見です。そういう意味でも、本当はよくメモを取って記録に残したかったのですが、先日も書いた通り「蝋燭の灯りで」という企画のため、細かいところは良く見えないし、上演中はメモも取れませんでした。いささか残念ではあるのですが、一方で、蝋燭の灯りで観る舞台というのも演出としては大変面白いものでした。当然ながら江戸時代以前は電気などなかったわけで、異界から何かがやってくるという能の構成は、薄暗い舞台の方が適しているのかもしれません。

話は戻って、曽我物語自体は誰でも知っている話・・・だったためか、能の曽我物は物語を知っているのが前提になっています。父が殺されたときは元服前の子供だった曽我兄弟が、成長し敵討ちを果たすまでの長い物語から、ここぞというエピソードを取り出して能化しているので、一曲を観ただけでは敵討ち全体の話は分かりません。以前、佐野玄宜さんの小袖曽我の鑑賞記を書いた際に、曽我物語のあらましを簡単に書いておきましたので、あわせてご参照頂ければと思います。なお物語の流れからいうと、この四曲は調伏曽我、小袖曽我、夜討曽我、禅師曽我の順になります。

前置きがたいへん長くなってしまいましたので、舞台の様子は明日から書いてみようと思います
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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