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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

調伏曽我さらにさらにつづき

舞台には護摩壇に見立てて一畳台が運ばれてきます。階の右側、ワキ座の前あたりに舞台奥に向けて長い方が置かれる形です。手前には祐経の形代ということなのでしょう、おそらく鬘桶に白い布をかけ、これに黒頭を乗せたものが置かれます。今まで能の舞台では見たことがないおどろおどろしい感じのものです。

さらにもう一台の一畳台が大小前に据えられ、紫の引廻しをかけた小屋が運ばれてきて乗せられます。大小前に横方向に置かれた一畳台とワキ座に縦方向に置かれた一畳台が、舞台空間を厳粛な祈祷の場にします。

ワキ一行が登場してきます。ワキは前場の角帽子着流しから、沙門帽子に大口の姿に変え、五人の従僧を従えての登場です。
従僧五人が雁行の形で舞台やや目付柱寄りに着座し、ワキが謡い出してワキツレと交互に謡いつつ悪魔降伏の祈りを捧げます。地謡が続けて護摩祈祷の様子を謡い、これに合わせてワキの祈り。ワキが「東方」と謡うと出端が奏され、引廻しが下ろされて後シテが姿を現します。

袷狩衣を衣紋付けにし、半切を着け不動の面。頭上には牡丹を戴いています。
謡はゆったりとし、不動明王の力強さ重々しさを表現する雰囲気です。蝋燭の薄明かりの中で不動明王の出現を見るのは格別の感じがあり、たしかに蝋燭の灯りでという企画の意味が感じられるところでした。

重々しい謡にのせてシテの舞が続き、「形代を巻き縛り護摩の壇上に引き伏せて」の謡に壇上で形代の頭を手にすると「形代が首を切って」で黒頭を引き上げて首を取った形。能の舞台では、こういうおどろおどろしい場面にはなかなか出会いません。
明王が形代の首を落とし、箱王の本懐成就が約束されたところで終曲となりました。
(66分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)

ところで今回の子方、水上嘉さんは後見の水上優さんのご二男。本曲の子方はなかなかに難しいところと思いますが、良く演じられたという印象です。ご長男は既に子方を卒業されましたが、お二人とも将来は能楽の道に進まれるのかな、などと感慨を持ったところです。
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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