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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

静の舞・・・船辨慶のつづき

ワキの一行は、アイの船頭を呼び船の用意を頼みます。
そしてここまで同行してきた静を都に帰すこととして、シテの静御前を呼び出します。


前シテ静御前の登場、三ノ松あたりでワキと問答の後、舞台に入り子方の義経と語らって別離を覚悟する流れになっています。
そしてその門出を祝う舞を、ということで物着で烏帽子を着けイロエになります。


この後はシテの語り舞。越王勾践の臣下陶朱公の故事を引いて舞います。ここは私の大変気に入っているところ。
陶朱公はもとは范蠡といい、呉との戦いに敗れ会稽山に逃げ込んだ越王勾践を助けた話は有名です。
南北朝時代の武将児島高徳が、隠岐に配流される後醍醐天皇を励まそうと桜の幹に刻みつけた詩「天、勾践を空しゅうすることなかれ、時に范蠡なきにしもあらず」でも知られています。(もっともこの話いささか怪しいようで、いつぞや高島俊男さんの「お言葉ですが」を読んでいたら、その辺りの考証が書かれていました)


この范蠡、勾践が覇をとなえた後は身を退いて陶朱公と名乗り商人になってしまいます。
クセの謡「功なり名遂げて身退くは天の道と心得て」は、学生時代に初めて聞いたときからずっと心に残っている詞章。人間引き際が大事で、一つの仕事を成し終えたらそこにしがみつかないようにしたいもの、と常々思っています。


それはさておき。このクセに続いて中ノ舞を舞い、中入りになりますがこの辺りもなかなかの見せ場です。
前場だけでも十分に楽しめる能なのですが、贅沢なことに後場まであります。


アイの立ちシャベリから船の準備となり、いよいよ弁慶一行は船出となります。
さてその後は、明日につづきます

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