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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

能の花 狂言の花

このブログの題にもしている言葉ですが、「狂言の花」の方は「能の花」と対にしたいと思い付け加えたもので、もともとは「能の花」
割合良く聞く言葉です。



世阿弥の書いたという風姿花伝や花鏡が元なのでしょうけれど、花という言葉が能のもっとも大切なものとして語られています。
花、幽玄、闌位と、世阿弥は美について考察を深めていきますが、それは世阿弥能芸論の解説書に寄って頂くとして、私がこのブログの題にふとこの言葉を思いついたのは、学生時代のちょっとした思い出のためでした。



その頃、頼まれて小林秀雄の「無常といふ事」を読んだレポートを書くことになりました。私の悪いクセで、直ぐ安請け合いしてしまうんですね。
「美しい『花』がある、『花』の美しさというようなものはない」という有名な一節のある一文です。
ま、なんとか書けるだろうと思っていたのですが、そうは言っても難解で、どう書いたものかと迷っていました。



ちょうどその頃に櫻間道雄の自然居士を観たんです。前にも書きましたがこれは強烈な印象でした。
たぶんもう少しで八十歳になられる頃だったと思うのですが、信じられないような瑞々しい芸でした。そして「美しい花」と「花の美しさ」がストンと自分の中に落ちた感じがしたんですね。



私の感じたものが小林秀雄の言いたいことだったのかどうか、それはわかりません。
なにしろ小林秀雄の文章は難解で有名。ある時小林秀雄のお嬢さんが、いたずら心で秀雄氏本人にはそれとは知らせず、ずっと以前に本人が書いた文章を読ませたところ
「分かり難い文章で何が書いてあるのか理解できない」
という趣旨のことを言ったという、おそらくはデマなんでしょうけど、そんな話がまことしやかに言われるほど難解です。



ですから、小林秀雄の言いたいことがわかったという意味ではないのですが、私は私なりに「美しい花」を理解しています。そして能や狂言を観ているときに、ふとこの「美しい花」の話を思い出すんですね。



そんなわけで、このブログを「能の花 狂言の花」と名付けてみました。

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