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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

通小町 長山耕三(観世九皐会定例会年末公演)

観世流 矢来能楽堂 2019.12.28
 シテ 長山耕三
  ツレ 永島充
  ワキ 則久英志
   大鼓 柿原弘和、小鼓 大倉源次郎
   笛 寺井久八郎

通小町は割と好きな曲で、これまでも三度鑑賞記を書いています。観世の山本順之さんと故関根祥六さんの二番は雨夜之伝の小書付。喜多の粟谷明生さんの時は小書無しの上演でした。今回は観世流ですが小書がありませんので、まずはオーソドックスな通小町ということになりそうです。
これまでの記録もありますので、今回は簡単に、これまでの記録との違いなどについて記しておこうと思います。
観世流山本順之さん喜多流粟谷明生さん観世流関根祥六さん

ワキは常の通り無地熨斗目着流しに茶系の絓水衣、角帽子の姿で、名宣笛で登場し常座に。名ノリの後ワキ座に腰を下ろしツレの出を待ちます。
ツレは紅入唐織着流し、左手に木の葉の入った籠を下げ常座に出て次第を謡います。
これまでの鑑賞記では、山本さんの時のツレ鵜澤久さんは姥の姿で。祥六さんの時の武田尚浩さんと、明生さんの時の長島茂さんは、無紅唐織着流しの中年の姿で登場しました。今回は若い女性ですが、観世流の装束付けではこれが本来の形です。
これまでの鑑賞記に、この曲のツレの扱いについては様々に書いてきましたので、ご参照頂けると良いのですが、もともとは前ツレは老女で出て中入りし、後で若い女として出たのだろうと言われています。これをツレが中入りしない形に整理する中で、最初から若い女で出してしまおうというのが装束付けの形。それではなんとなくしっくりしないというので、様々な演出が試みられているようです。

ともかくも登場したツレとワキとの問答では、木の実尽くしの謡が印象的ですが、やり取りはあまり長くはありませんで、ワキが「御身は如何なる人」と問い、名乗る代わりに「市原野辺に住む姥」と言って女は姿を消してしまったという地謡に、ツレは後見座にクツロギます。

ワキが、「秋風の吹くにつけてもあなめあなめ 小野とはいはじ薄生いけり」という小野小町の歌を思い出し、さては先ほどの女は小町の幽霊かと気付いて、小町の霊を弔うことにして上歌。
「この草庵を立ち出でて」で立ち上がり、左右と出て左右と下がり腰を下ろします。草庵を出て市原野辺に到り座したまでをわずかに四足で現すところが、また能の能らしいところ。ともかくも合掌して「南無幽霊成等正覚」と唱え小町の霊を弔います。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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