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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

文担のつづき

重いと言って、文を下ろして座り込んだのに、太郎冠者は今度は文を見たいと騒ぎ出します。
次郎冠者も止めもせず、早速に太郎冠者は文を開けて、読み上げる始末。
「この節の言の葉は嬉しうこそ候へ。物に例えなば、海山(ウミヤマ)、海山、海山・・・」と海と山が沢山書いてあるので「重い」と言って、次郎冠者と二人で大笑い。
今度は次郎冠者が読むと言って手紙を取り
「ただ明けてもくれても、ただ恋し、恋し、恋し・・・」いかに小石でも、こんなに沢山あっては重いはず、とまたまた二人で大笑い。

二人交代に読んでいる内は良かったのですが、終いには手紙の取り合いになってしまいます。
この二人の奪い合いもなかなか見物ですが、結局は手紙は破れてしまいます。

この破れた文で、またまた太郎冠者と次郎冠者は戯れ合います。
「賀茂の河原を通るとて・・・風の便りに伝え、届けかし」と謡いながら、ちぎれた文を扇で煽ぐという趣向。もちろん「風の便り」文字通りにパロディ化したわけで、なかなかのセンスです。

最後は主人が出てきて追い込みになりますが、先に次郎冠者が退場してしまっても、太郎冠者は破れた手紙を集めていて、主人に「これがお返事でござる」と差し出し、また一つ戯れて追い込まれます。

良く演じられる狂言ですので何度も観ていますが、今回の善竹富太郎、大二郎のお二人の掛け合いは抱腹絶倒。今まで観た文担でも出色の出来だったように思います。見所も笑いに包まれた感じでした。

ところで主人の手紙の相手、今回は「彼の人」でしたが、「左近三郎殿」あるいは「千満殿」など、男性名の上げるのが古い形のようです。室町から戦国時代にかけては衆道も一般的だったようで、そうした当時の雰囲気が伝わってくるようですね。
(20分:当日の上演時間を5分単位程度で記しておきます)
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