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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

葛城のつづき(式能鑑賞の記)

ワキは旅の山伏、ワキツレの供の山伏達を伴い出羽の羽黒山を出て葛城山までやって来たと謡います。小柄な工藤さんが謡い出すと大きく見える感じがします。
雪が降ってきたので木陰に立ち寄ろうと、ワキ座へ行きかかります。


すると幕から呼び掛けの形でシテが登場してきます。
シテは雪を置いた笠をかぶり、右手に杖、左手には雪のついた木の枝を持った姿です。観世では杖を使いませんが、杖を持った姿は雪深さをさらに象徴する感がありますね。
かぶった笠にも雪を置き、白一色の装束で一面雪の世界を表すような綺麗な装束着け。
雪の山道で難儀しているワキ山伏達に同情し、自分の庵で一夜を過ごすようにと勧めるわけです。


いつもながらシテの呼び掛け、ワキとの掛け合いから、謡に引き込まれます。本田先生、かならずしも美声という訳ではないのですが、なんとも深い謡です。前シテの出の謡から能に引き込まれるという経験は以前はほとんど無かったのですが、本田先生の能では少なからずそういうことになりますねぇ。


さてワキの一行は感謝してシテに従いますが、舞台を一巡する中に庵に到着したとして、シテは大小前に、ワキはワキ座に着座します。寒さも寒し、シテは「しもと」を持ってワキに寄り、湿った篠懸を干すようにと差し出しますが、ワキは「しもと」とは木の名前かと尋ねます。
これに答えてシテが語るには、しもとは葛城山に縁のあることであり、さらに古歌を引用しつつワキをもてなします。


さてワキが山伏らしく勤めをしようとすると、シテは蔦葛で身を縛られていて三熱の苦しみがあると訴え、加持祈祷を乞います。そして我が身は葛城の神であると明かし、中入りとなります。


ところでこの日の地謡は宗家安明師の地頭に吉場さんの副地頭。座・SQUAREの四人の皆さんと本田さんのご兄弟。このチームは若手中心ですが、金春では最もまとまりの良い感じがしています。
安明さんの声が全体を引っ張っているのですが、聞いていて大変心地良い。・・・ああ、私はこの金春の謡が好きなんだなあ、としみじみ思った次第です。
つづきは明日に

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