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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

俊寛のつづき

まずは名ノリ笛でワキの赦免使とアイの従者が登場してきます。
ワキは森常好さん。素袍姿に胸に赦免状を入れての登場。なかなかの貫禄です。アイは野村万蔵さんですが、従者にしては貫禄がありすぎるくらい。なんだかここ数年でとても芸が大きくなられた気がします。
さて、ワキは成経と康頼の赦免状を持って鬼界が島へ渡ると述べ、アイに舟を用意するように命じて中入りします。これが発端。


代わって、囃子の中をツレの成経、康頼が登場します。
成経の健太郎さんと康頼の辰巳さんの二人は正先で向き合って次第を謡い、さらに正面を向いて名乗ります。なかなかに思いのこもった謡です。
二人はまた再び向かい合うと、鬼界が島に紀州熊野の三社を勧請して参詣していると謡います。


シテはツレの謡が終わると、一声の囃子で水桶を持って登場してきます。観世流では角帽子に無地熨斗目、しけの水衣に腰簑という姿で登場するのが普通ですが、宝生流では角帽子ではなく花帽子が基本の形。小格子厚板ですね。
僧侶か賤しい男かわからないような複雑な形であることには変わりありませんが、花帽子だと布地に包まれた中に俊寛の面がまるで生きている顔のように見え、よりリアルな劇的効果を持つように思います。


一ノ松で一セイを謡いますが、流人の身の心境を謡う深い謡です。
シテはサシを謡いながら舞台に入り、常座に立つとツレの康頼が問い掛けます。


これを受けてシテ、ツレの問答になりますが、俊寛は持った水桶をツレに指し示し、酒を持って迎えに来たと言います。もちろん中身は水という設定ですが、シテは水を酒として二人に酌をします。
三人で水を酒に酌み交わしながら、遠き都を思い出し涙にくれるという場面。抑えた謡、所作の中に思いが凝縮されるような場面です。


さてアイが船の作り物を持ち登場すると、一ノ松あたりに船を置き、自分は船の艫の部分に乗って棹を持ち船を操る形になります。
いよいよ赦免使が鬼界が島にやって来るところで、ワキ登場し船の中央部分に立って謡い、アイが鬼界が島に着いたと告げて到着となります。
到着した赦免使と俊寛達の顛末は明日につづきます

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