FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

葵上(梓之出)種田道一(第47回式能)

金剛流 国立能楽堂 2007.2.18
 シテ 種田道一、ツレ 工藤寛
  ワキ 高安勝久、ワキツレ 椙元正樹
  アイ 吉住講
   大鼓 安福光雄、小鼓 幸正昭
   太鼓 金春國和、笛 内潟慶三


言わずと知れた葵の上。
場面展開の面白さ、後場で般若の面をつけたシテの動きなど、見せ所の多い能で、外国人にも人気がある曲とか。海外公演でも良く演じられてきたようです。


光源氏の正妻である「葵の上」は、物の怪に憑かれて病床に伏していますが、梓巫女に占わせると、物の怪は六条御息所の生霊と明らかになります。六条御息所は車争いの事件以来、葵の上を深く怨み、その怨みと光源氏へ思慕が募って、生霊としてさ迷いだしてしまった訳です。


源氏物語の葵の巻を劇化した能ですが、源氏物語によれば、賀茂祭(葵祭)の御禊の日に、身分を隠して見物していた六条御息所の一行と、同じく見物に来ていた源氏の正妻である葵の上の一行が、見物の場所をめぐって車争いを起こし、葵の上の一行の権勢にまかせた乱暴によって六条御息所の牛車は破損してしまいます。
六条御息所は見物人であふれる一条大路で恥をかかされ、葵の上を深く恨むことになったと、事件の発端になる車争いの話が書かれています。


この能、最初にも書いたとおり大変人気のある曲で、そのためか様々な演出(小書)も作られています。この日は梓之出の小書がつきました。具体的な展開は明日につづきますが、小書について一つだけ。
この曲には古式という小書があります。これは最近、といっても二十年ほど前に作られたものですが、登場人物が増える小書です。
この曲の詞章を良く読むと、登場人物と謡の中身が合っていないことに気付きます。葵上は世阿弥の作とされていますが、実は近江猿楽で演じられていた曲を世阿弥が改作したようで、古い形では車の作り物が出され、青女房が登場していたらしいのですね。
古式の小書はこれを復活したものですが、さて実際に見てみると・・・世阿弥の改作は詞章と辻褄の合わないところは出たものの、能の緊迫感、面白さという意味では正解だったと・・・私は思いますね。


曲の進行は明日につづきます

関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/369-85576be8

 | HOME | 

カレンダー

« | 2020-05 | »
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。