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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

藤戸 田崎隆三(宝生会月並能)

宝生流 宝生能楽堂 2007.03.11
 シテ 田崎隆三、ワキ 森常好
  アイ 野村万蔵
   大鼓 國川純、小鼓 観世新九郎
   笛 槻宅聡


後シテが猟師や漁師の霊ということで、阿漕、善知鳥とともに三曲並べて紹介されることもありすが、この藤戸は佐々木盛綱の仕業を巡る怨みの話がベースになっていて、ストーリー性ある曲。いささか他の二曲とは曲調が異なっています。
シテも前場では漁師の母として現れ、ワキと対峙する形。後場でその漁師の霊となって現れるという形で変化があります。


もともとは平家物語巻の十が原典で、寿永三年(平家方では元暦元年)の藤戸合戦の際に、源氏の武将である佐々木盛綱が、わずかな手勢を率いて馬で海を渡り、対岸に布陣した平家方に斬り込んで、源氏勝利のきっかけを作った話がもとになっています。


この合戦では、源氏方は備前藤戸に布陣し、一方の平家方は対岸の児島に布陣していたのですが、その間には海が横たわっており、船を持たない源氏がなすすべもなく平氏の陣をただ眺めているばかり。
その時、なんとか手柄を立てたいと思っていた佐々木盛綱は、浜で一人の若い男と出会い、この男の案内で浅瀬づたいに対岸へ渡る道筋を会得します。
これが源氏勝利のきっかけとなるのですが、さて盛綱は道筋を教えて貰うと、この若い男を殺してしまいます。
おそらくは戦いの前に秘密が漏れることをおそれたため、と同時に自分だけの手柄にしたかったためなのでしょう。


この殺された若い男、漁師の怨みを描いたのがこの能です。
というわけで能の次第は明日につづきます

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