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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

歌占のつづき

子方を伴って登場してくるツレの役、下掛りではワキが演じますが、上掛りではワキが出ずにツレが演じる形になっています。


子方とツレはワキ座に着座し、代わって一声の囃子でシテが登場してきます。
シテは昨日も書いた通り、若い男なのに白髪という設定。一セイ、サシ、下歌、上歌と和歌の功徳を謡い、歌占いを勧めます。


ツレはシテに若白髪の理由を問います。
これに答えて、シテは「自分は伊勢二見浦の神職であるが、国々を回るうちにある時頓死してしまった。その三日後に蘇ったがこの通り白髪となってしまった。」と語ります。
ツレは納得し、歌占を引いてくれと頼みます。


ここで歌占いの場面となります。
シテが正中で床几に座し弓を前に構えると、ツレが弓弦につけられた短冊の一つを取ります。短冊には「北は黄に、南は青く東白、西紅の染色の山」とあります。


シテはすぐさま、須彌山を詠んだ歌と言い、父のことを尋ねているだろうと断じます。
そしてこの歌を判じようと言って語り出すのですが、これが大変に難しい内容。昔の人はこれを聞いてわかったのでしょうかねえ
ともかく、父は命にかかわる難しい病気だが、蘇生するであろうと語ります。
この歌を判じる間に、何度かツレを見込みますが、これがなかなかリアルな感じです。


続いてシテは子方に短冊を引くよう勧めます。
子方が引くと「鶯の卵の中の郭公(ホトトギス)、己(シャ)が父に似て己が父に似ず」という歌。これも父を尋ねるものです。
子方は例の、故元昭さんのお孫さん三兄弟の三男、喜顕くん。元気よく歌を詠み上げました。


さてこのつづきはまた明日に

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