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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

楊貴妃 台留のつづき

作り物の中からシテが謡出し、蓬莱宮での寂寥と懐旧の心を謡います。
ワキが貴妃に「唐の天子の勅の使方士」と名のり、唐帝の使いと聞いて引廻しが下ろされ貴妃が姿を現します。
木月さんと関根祥人さんが後見でしたが、「げにや六宮の粉黛の顔色無きも」のあたりで引廻しをそのまま下におろし、ワキの詞が始まってから取り去りました。ちょっとした扱いですが、良い雰囲気です。


この曲、全体に動きが少なく、謡が中心の能。にもかかわらず全体では一時間半ほどにもなります。
それだけに謡を楽しめるかどうかも重要なところ。
長恨歌をもとにした謡ですが、漢文のキビキビした言葉運びをもとにしながら綴れ織りのような謡曲の詞章に展開されていて、読み比べてみると面白い。


ワキが玄宗皇帝の嘆きの深いことを伝えると、シテは悲しみを募らせます。
ワキは早速に地上に戻り皇帝に奏聞しようとしますが、さてその形見に何か賜りたいと所望。


貴妃は玉の釵(カンザシ)を渡します。天冠に用いる鳳凰の立て物ですが、これを釵に見立てます。しかしワキは、世の中に類のあるものなので信じて頂くのが難しかろうと、二人だけで交わした言葉を証にしたいと、重ねて頼みます。


これに答えてシテが「初秋の七日の夜、二星に誓ひし言の葉にも」と謡い、地謡が続けて比翼連理の誓いを謡うわけです。
長恨歌の「七月七日長生殿、夜半人無く私語の時、天に在りては願はくは比翼の鳥と作り、地に在りては願はくは連理の枝と為らんと」の部分ですが、謡にするとまた趣がありますね。
地謡の上歌になって漸くシテが立ち上がります。ここまでで40分少々。
このつづきはまた明日に

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