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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

盛久のつづき

盛久は関東に下る前に清水に参詣したいと申し出、ワキは橋掛りに控えた輿舁達に輿を立てるよう命じます。命じたワキは後見座へクツロぎ、シテは正先へ下居して合掌、輿舁が後に付く形。


シテはサシを謡いますが「あら御名残惜しや」と心のこもった謡。
粟谷明生さんの能は、昨年日立で黒塚を観て以来で、なんとかもう一度観てみたいものと思っていたところでしたが、謡もいいなあ。
一セイの「いつかまた、清水寺の花盛り」で気を変えて立ちますが、こののびやかな謡が気持ちを切り替えて東国に向かう心境を表す感じがします。


輿舁が後から差し掛けて輿に乗った形。
清水寺を出で、音羽山、松坂、逢坂の関から勢田の長橋を渡り、鏡山と地名を織り込みながらの謡が続きます。
海道下りの道筋を謡った道行。昨年暮れの萠の会の際の狂言遊宴で一同登場するときに謡われた部分。能夫さんの地頭ですがこれまた良い謡でした。


「熱田の浦の」と一同橋掛りへ進みシテは一ノ松へ、ワキは後を抜けて二ノ松あたりへ。汐見坂橋本、浜名と進み「田子の浦うち出でて見れば真白なる」と橋掛りから舞台へ進んで「猶明け行くや」と舞台に入って「早鎌倉に着きにけり」で輿を外して地ノ頭あたりでシテは床几を使います。
床几にかかってサシを謡い、独白の風で「天晴れ疾う斬られ候はばや」と述べますが、これがまた深い。


直面の曲というのはとても難しいと思うのです。
要は自分の顔を面にするわけですが、慣れないとどうしても目が泳いでしまう。今さらこうしたことを持ち出して褒めるまでもないとは思うのですが、まさに生身の顔ではなく面として演技されていることが深く実感されて良い場面でした。
このつづきはまた明日に

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