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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

観阿弥の能・・・自然居士から

自然居士は観阿弥の作と伝えられています。
もちろん現在の自然居士が、観阿弥の作そのままということはないでしょうけれども、確かに世阿弥の作と言われる多くの曲とは雰囲気が違う感じがします。



そのほかにも、吉野静や通小町、卒塔婆小町など観阿弥の作った能といわれている曲があります。いずれも、時代を経る中で改作されてきたのだろうとは思いますが、それでも世阿弥以降の幽玄とはまた違った、能の面白さがあるように思います。
吉野静など、シテは静で序ノ舞を舞うので三番目物の扱いになっていますが、義経一行の吉野下りという緊迫した状況の一シーンであって、活劇的な面白さと舞の美しさを併せてみせてしまおうという、ある意味で欲張りな企画ではないでしょうか。



自然居士は観阿弥よりも少し前の時代に実在した人物らしく、大阪府阪南市が自然居士の生まれた地とか。その住居のあった辺りと伝えられる場所に「自然居士の大いちょう」といわれる銀杏があり、大阪府の天然記念物に指定されているそうです。
喝食(かっしき)というのは、禅宗の寺にいる食事係などを勤める少年だったようですが、自然居士は成年になっても髪をおろさず、喝食姿のまま、しかも舞や歌などを用いて説教を行ったと伝えられています。仏教者の側から見ると、掟破りのような感じですが、民衆には人気があったのでしょう。



この自然居士を主人公に、さらわれた子供を取り戻すという活劇に仕立てた観阿弥のセンスはなかなかのものかと思います。観阿弥自身が舞の上手だったわけですが、自身の舞をただ見せるのではなく、こうした活劇、民衆に人気のあったいわばアイドル的な存在を持ち出した上で、そこに舞をはめ込むという、エンターティナーだった訳ですね。

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