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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

松風 見留 関根祥六(閑能会別会)

 シテ 関根祥六、ツレ 関根知孝
  ワキ 宝生閑、アイ 大蔵吉次郎
   大鼓 安福建雄、小鼓 大倉源次郎
   笛 一噌庸二


これまた名作と言われる曲で、熊野松風に米の飯と古来言われてきたように、熊野共々人気曲の筆頭にあげられます。
確かに良くできた能だと思うのですが、さらに大変官能的です。


舞台にはまず短冊のついた松の作り物が出されます。この正先に置かれた松が重要な意味を持っているのですが、それは後の話。
まずは名宣リ笛でワキの諸国一見の僧が登場し、須磨の浦にやって来て由ありげな松を見つけるという設定です。宝生閑さん、いつもながら趣のある出。曲の格に合わせての演技でしょうけれど、深みがあります。


ワキは、一緒に登場してきて狂言座に控えていたアイの里人を呼び出し、松のいわれを聞きますが、この松は在原の行平がこの地に流されたときに愛した松風・村雨という海士の墓標なのです。アイはワキに供養を勧め、ワキはねんごろに弔いをして、近くの塩焼き小屋で一夜を明かすことにします。


再び後見が登場し、今度は汐汲み車の作り物を目付柱のもとに置きます。
総じて能の作り物は象徴的で、現実のものとは大きく異なるのが普通ですが、それにつけてもこの汐汲み車は可愛らしいおもちゃのよう。


融などでも汐汲みの桶が使われますが、そもそもあれじゃ汲んでも大した量にならない、極めて象徴的な道具になっていますが、それと同等の大きさの桶をちょこんと載せた小さな車。このアンバランスな象徴が、霊が登場する物語の不思議さにマッチしているのかもしれませんね。
さてこのつづきはまた明日に

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