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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

松風のつづき

シテの登場。真ノ一声でツレの村雨を先に、続いてシテの松風が登場し、ツレが一ノ松、シテが三ノ松で一セイを謡います。


橋掛りで一セイを謡い終えたシテ・ツレは舞台へ入り、ツレが正中へ、シテは常座へと進み、シテがサシ「心づくしの秋風に、海は少し遠けれども」と謡い出し、下歌、上歌と、行平の中納言が眺めた須磨の浦に海士を生業とする我が身の姿を謡います。


さらにシテは「おもしろや馴れても須磨のゆふま暮」と謡い、ツレに呼び掛けるように「いざいざ汐を汲まんとて」と謡って、シテ・ツレの掛け合い、上歌、下歌、ロンギと謡に合わせる形で汐汲みの様を見せます。
「立ち騒げ四方の嵐も」と面を使い「汲むは影なれや」と面を伏せます。さらに「影を汲むこそ心あれ」と桶に映った月を覗き込むような形。


立ち上がった後は、ツレが先に出て松の作り物の横を抜けて汐汲み車に桶を置き、引き綱を引き立ててシテに取らせて、シテが車を引く型を見せます。


さてワキは一夜を明かすため塩焼き小屋に宿を借りようと主の戻りを待っていたわけですが、この二人の様子に、塩屋の主が帰ってきたと声をかけます。
ワキとシテ・ツレの問答になりますが、八島の前場と同じようなやり取り。シテの命にツレは宿を断ります。しかし繰り返しワキが宿を乞うのをツレが断るところで「暫く」と引き立てた謡で差し止め、ワキを招じ入れ入れることになります。


ワキ僧は松風・村雨の海士の旧跡であるという松のところで二人を弔ってきたことを語りますが、この閑さんの謡がまた実に優しい謡。「松風村雨二人の海士の旧跡とかや申し候程に、逆縁ながら弔いてこそ通り候ひつれ」と語るあたり、優しい風情が漂います。
この語りのうちにシテ・ツレがシオリ、これを怪しんだワキの問いに二人は松風・村雨の霊であると明かすわけですが、霊ならずとも涙するような優しさが感じられるところです。


シテの祥六さんがやや面を上げた感じ。一方、ツレの知孝さんはやや面を伏せ気味の感じで、シテの方が感情が強く出ているように感じられます。これがその後の展開にもつながっているように思いました。
さてこのつづきはまた明日に

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