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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

班女さらにつづき

ワキツレはシテに対して、「なにとて今日は狂わぬぞ」とか「さて例の班女の扇は」などと声をかけ、シテがこれに答えながら能が展開していきますが、吉田の少将の従者であり、つい先ほど糺の森に着いたばかりのワキツレにしては妙な台詞です。
なんだかしっくりしませんが、昔は他に登場人物が居たのかもしれませんね。


さてその後はクリ、サシ、クセと扇をモチーフにしながら我が身を嘆き舞う場面が続きます。「しばし枕に残らずして、また独り寝になりぬるぞや」と面を伏せた型が大変印象的でした。さらにその次の「翠帳紅閨に枕ならぶる」と上半身を起こした形が凛とした風情があり、これまた趣あります。


クセの終わりで扇にちなむ形で中ノ舞になります。


中ノ舞を舞い上げると、再会を約しながら果たされなかった悲しみに「扇とは虚言や」と地謡が謡い、シテは嘆きつつ舞う形。「扇とはそらごとや逢はでぞ恋は添ふものを」は思いの募るところですが、角へすすっと出たところからタラタラと下がって常座で安座しシオル型に深い悲しみが感じられたところです。


ここでワキがシテの持つ扇を見たいと言い出します。ワキツレが伝えますが、シテはある人の形見なので見せられないと答えてロンギになります。


しかし最後にはワキツレに扇を渡し、一方、ワキの持つ扇もワキツレを介してシテに渡されて、双方が扇を開いて形見の扇であることを確認し、留になります。
狂女物などでは、どうしてお互いに探し求める相手と気付かないのか、腑に落ちないことが多いのですが、この曲では少将が輿の内にと明示されていますので、それならわかるよなあ、という感じです。・・・他の曲でも貴人は輿の内なんでしょうね。
(88分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)

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