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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鵺さらにつづき

ワキの待謡にひかれて、出端の囃子で後シテ鵺が登場してきます。
後シテの登場にワキは立ち上がり「一仏成道観見法界、草木国土悉皆成仏」と謡います。これに続き、シテも一セイで「有情非情、皆倶成仏道」とワキに合掌します。


シテは救いを求めて僧のもとに姿を現したわけですが、さてその形は面は猿、足手は虎の恐ろしい姿。ワキがその姿を謡うと、シテは頼政鵺退治の話を再び仕方に始めます。


間語りを含め三度、鵺退治の話が語られるわけですが、その展開がそれぞれに違います。
この最後の仕方話は、良く仕舞でも演じられますが「東三条の林頭に暫く飛行し」と、鵺自身の立場からの語りになっています。
しかし頼政の矢に当たり地に落ちて「君の天罰を當りけるよと今こそ思い知られたれ」の後は気を変えて、「その時主上御感あって」と帝の心。さらに「宇治の大臣賜りて」と大臣の立場になり、「頼政右の膝をついて」からは頼政となっての仕方話になっていきます。


「頼政は名を揚げて」から「我は名を流すうつほ舟に」で再び鵺自身に戻って、暗き世界に入っていきます。舞の所作も苦しみを表すような型が続きます。
キリの「月日も見えず冥きより冥き道にぞ入りにける」からの詞章は謡曲の名文の一つと思いますが、なんとも悲しい世界がぽっかりと口を開けたような気分です。
この曲の気分を小倉さんが良く演じておられた感じがしました。則久さんのワキも、ワキらしい整理の仕方で好感が持てました。


ところでこの曲が始まる前に、隣席の方からふと「この鵺はなんの面を使うのですか」と聞かれて「アレ!?」と思ったら、もういけません、すっかり混乱してしまいました。
「小飛出とかそういうのですか?」と重ねて聞かれたのですが、そうだったような気もするし、もっとおどろおどろしいものだったような気もするし・・・
曲が始まる前に、隣の方は席を替わられてしまったのでそのままになってしまいましたが、後場を見てみれば一目瞭然の小飛出。いやはやですが、ちょうど考え事をしていた時だったので一瞬虚を突かれたような感じで、考えも言葉もまとまらなくなってしまいました。ちょっとしたお笑い。
(77分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)

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