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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

芭蕉さらにつづき

中入りでは間狂言が雪中の芭蕉について語り、これを受け、ワキは芭蕉の精が女として現れたのだと覚り、待謡を謡って芭蕉の精の再来を待ちます。


一声で後シテの出。長絹に大口の姿は三番目物の草木の精としては一般的な形ですが、萌葱のような色目の大口が芭蕉の精らしい雰囲気を醸し出しています。
「あらものすごの庭の面やな」と、安明さんらしいふわっとした謡でしたが、続く「有り難や妙なる法の数には」からは引き立てて、サラサラと謡う感じです。


現れ出でた後シテにワキが何者かと問い、シテは非情の精、芭蕉が女として現れたのだと語ります。


ワキは何故、芭蕉が女の姿で現れたのかと問いますが、シテは法華経を拠り所にそれは愚問と言い、さらにクリ、サシ、クセとゆったりと舞ながら、法華経の教えを語り、芭蕉葉が嵐にもろくも落ちてしまう身を恥ずかしく思うと語ります。


そして序ノ舞。思ったよりも重くない、草木の精だからかもしれませんが、どこかさらっとしたところを感じさせる舞でした。


最後は茫々と吹く秋風に、花も千草もちりぢりになり、芭蕉が破れて残ったと、留になります。
それにつけてもこの世界は、観る方も難しいし、演じる方も難しいですよねぇ
(122分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)

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