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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

見物左衛門 野村萬(粟谷能の会)

和泉流 国立能楽堂 2007.10.14
 シテ 野村萬


見物左衛門は先日万之介さんのシテで拝見しましたが、本日は萬さんのシテ。ご兄弟でもあり基本的な形は変わりませんが、そこはそれ表現の仕方も変わりますし、見た後の印象は思いのほか違います。


話の筋は万之介さんの鑑賞記にも記したとおりで、まずは笠を被り括り袴姿の見物左衛門が登場、常座で笠を外して名乗ります。五月五日の賀茂の競べ馬、伏見深草祭を見物に行こうということで、連れにぐづろ左衛門を誘いに行くものの既に出掛けたとの返事。


やむなく一人行こうとすると、途中で福右衛門に逢い、これを誘おうとしますが断られる始末。
祭の刻限に早いと聞いて、九条の古御所の見物をすることにして、厩から御殿へと見て回って感心する様など、一人芝居が続きます。


萬さんらしい、実に表現の豊かな演技で、馬を見る様子、御殿の押し絵に感心する様子など、観ている方も引き込まれるような感じがします。


祭の行列に出る馬子達の装束が出来たというので出て行くと、柿ノ本の渋ヌリ右衛門(たぶんそう言っているのではないかと思うのですが)の乗りようがおかしい、落馬せねば良いが、などと言っているうちに見事に馬から落ちた、と、これまた一人芝居で見せるとことが秀逸。上手いなあ・・・


人だかりに行ってみると相撲を取っているので、見物に割り込んでいくうちに、礫を投げてきた男と相撲を取る羽目になります。
一番目は見事に相手を投げて勝ちます。万之介さんの時は、二番目を取って投げられ、したたかに腰を打って痛がった後「また来年もまいろう」と留めになりましたが、今回の萬さんは二番目に負けた後、「もう一番とろう」と相手の男を追い「やるまいぞ」と追い込む形で留めました。
この最後の留めの形はもともと両方あるようで、どちらにするかは演者の好みというところでしょうか。


ところでDVDの能楽名演集に第二シリーズが出て、最初のシリーズには狂言が入っていませんでしたが、今度のシリーズには狂言もあり、この見物左衛門も1974年の録画で六世野村万蔵さんの演技が収められています。後見が野村万之丞、そう現在の萬さんですね。
(19分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)

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