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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

船渡聟 山本則孝(銕仙会青山能)

大藏流 銕仙会能楽研修所 2007.10.24
 シテ 山本則孝
  アド 山本則直 遠藤博義 山本東次郎


この狂言、大藏流と和泉流ではかなり構成が違います。
シテは両流とも聟で、婿入りの挨拶にと酒樽を持って登場しますが、この酒を船頭に求められて空けてしまうという基本は一緒です。しかし和泉流では、無理にと酒を呑んだ船頭が実は婿入り先の舅だったという設定のため、ことが露見したあとの舅の恐縮振りをめぐるおかしさが主眼となります。一方大藏流では、船頭に求められたというものの、自らも酒を呑んでしまった聟が、舅に空樽を差し出し、これが分かってしまったために逃げ込むという形で、聟の方にフォーカスがあたる感じです。


もっとも大藏流の場合も船頭の占める位置は重要で、なんとか聟に酒樽を開けさせようと様々に迫ったり、聟と船中で酒盛りになったりと、一曲の中でこの船頭と聟とのやり取りが占める割合は、かなり大きくなっています。
和泉流では、舅が実は酒を呑んでしまった船頭であると判明してからのおかしさが主眼ですから、聟が婚家を尋ねてからの場面の占める割合が、時間的にもずっと大きくなっていますね。


さて、この日は大藏流ですので、まずはアドの舅と太郎冠者が舞台に登場してきます。
則直さんの舅は長上下。「本日は日が良く聟が来ることになっているので掃除などを言い付けよう」と、太郎冠者を呼び出します。
呼ばれて出てきた遠藤さんの太郎冠者と、聟が来るというやり取りをした後、二人は笛座前に座して、場面は渡し場へと変わります。
この続きはまた明日に

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