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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

船渡聟さらにつづき

一杯呑んだ船頭に、どんな味だったかと聟が尋ねますが、ただ胸のあたりがヒィヤリとしただけで味が分からなかったので、もう一杯と船頭は重ねて所望。このあたりのやりとりは、山本則俊さんのシテで観た素袍落の太郎冠者と良く似ています。
結局、二杯目を注ぐことになり、この船頭の呑み振りに、酒好きなのか聟も呑みたくなってしまい、結局は二人して船中で酒盛り。謡ったり、舞ったりの騒ぎの末に、とうとう酒樽は空になってしまいます。
東次郎さんの船頭が何とも言えず良い味。川面を見やる風情で謡い出すあたりは見事。


ともかく船を岸に着け、船頭は帰りにも乗るようにと聟を誘い、聟もそうしようなどと答えます。和泉流では一方的に船頭が酒を呑んでしまい、腹を立てている聟は、船頭が帰りも乗るように誘うものの「のりとうおりない」と断ります。


聟は空樽を持ち、船頭には酒を詰め直して行くようにと勧められたものの、酔った勢いか「直ぐには開けないだろう」などと、そのまま婿入り先を尋ねます。


太郎冠者が立って応対をし、聟を招き入れて舅との対面となります。
舅はお祝いだからと、早速お持たせの酒樽を開けるように太郎冠者に命じます。慌てた聟は、いや今日はこの家の酒を戴きたいと言い張りますが、舅に急かされた太郎冠者が橋掛りで樽を振ってみると空ということに気付きます。


「これはモノでござる」と太郎冠者が言い、空の酒樽を転がしますが、これを恥じた聟は「面目ない」と逃げ入ります。
この逃げる聟を「苦しうないことでござる、まず待たせられい」と舅が言い、太郎冠者共々に逃げる聟を追いかけての留め。
いや、なかなかに面白い一番でした。
(30分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)

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