FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

氷室 金春憲和(金春会定期能

金春流 国立能楽堂 2006.5.7
 シテ 金春憲和、ツレ 中村昌弘
  ワキ 森常好
  アイ 善竹富太郎、善竹大二郎
   大鼓 高野彰、小鼓 幸信吾
   太鼓 三島卓、笛 藤田次郎



氷室は宮増の作った脇能ですが、以前にも書いた通り世阿弥の脇能とは別の系譜と言っても良い感じで、後ツレ天女が天女舞を舞いますが、後シテの氷室明神は舞働を主に、氷を宮中に届ける様を見せるという趣向です。



まず作り物の一畳台と山が運ばれてきて大小前に置かれます。これが氷室山という設定。
次第の囃子でワキ、ワキツレが登場。ワキは亀山院に仕える臣下ですが、従者を連れて丹波の国の氷室山にやってきた趣向。するとシテ老翁とツレ若い男が姿を現します。翁は氷室守で氷室の謂われを語り、今夜の氷調(ひつぎ)の祭りをご覧になれと告げて室の中に姿を消します。



作り物に中入りの形で、装束のつけ替えは作り物の中ですませます。一方、ツレの若い男は橋掛りを退場して中入り。囃子は来序。ツレが幕に入ると囃子の調子が変わり、オモアイが登場してきます。



オモアイは氷室の神職。ワキの臣下に立ち寄ってくれたお礼を申し上げ、雪を降らして見せようといい同僚を呼び出します。二人で雪乞いをして雪を降らせ、雪を丸めて室に納めて退場します。
このアイの所作はなかなか面白い。
天に向かって「雪コウコウコウ、霰コウコウコウ」と雪乞いをします。
コウコウコウは「乞う」なのでしょうか、なんだか「雪コンコンと」と聞こえる感じもします。
さらに二人して「雪マロメ」・・・マロメは「丸め」でしょうね。まず雪を集めては「コロバカセ、マロバカセ」と転がします。二人で転がす形ですが、二人の手の開き具合がだんだん広くなり、雪の玉が大きくなっていく感じが出ています。
少し転がすと、手が冷たくなったと言って手に息を吹きかけ、また雪玉を転がします。なかなか見せ場のあるアイです。



養老の替間(カエアイ)である薬水のように、一曲の狂言として演じることのできるようなものもありますが、取り立てて替間という訳でもないのに、アイがかなり活躍します。この辺りも宮増作の特徴なのかもしれません。
この続きはまた明日に・・・

関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/62-f239b2ed

 | HOME | 

カレンダー

« | 2020-07 | »
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。