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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

蝉丸 高橋忍(円満井会定例能)

金春流 矢来能楽堂 2007.11.23
 シテ 高橋忍、ツレ 中村昌弘
  ワキ 野口敦弘、アイ 山本則重
   大鼓 高野彰、小鼓 観世新九郎
   笛 槻宅聡

蝉丸を直近で観たのは昨年三月の金春会ですから、金春流で続けての鑑賞ということになります。
前回のシテは金春欣三さんでツレがご子息の康之さんでしたが、この曲のツレ蝉丸は重い役で技量の試されるところ。今回の中村さん、お若いながら師匠高橋忍さんの相手として熱演でした。

さて舞台は先ず後見によって作り物の藁屋が運び出されてきます。ただしこの藁屋は後ほどアイが出て話題にするまでは「無い」ことになっているのも能の表現上の面白いところです。

次第の囃子が奏されてツレ、ワキの一行が登場します。先頭にはツレ蝉丸。狩衣に指貫、初冠の姿で面は蝉丸ですね。他流では喝食鬘での登場が通常の形に思いますが、金春の初冠は蝉丸の身分の高さをより強調しているのかも知れません。
後からワキツレの輿舁が輿を差し掛ける形になり、ワキの清貫が後から付き従います。

次第の謡の後、ワキが「これは延喜第四の御子、蝉丸の宮にておはします」とツレの身を明かします。生まれながらに盲目の皇子ですが、帝の命で逢坂山に捨て置き、髪を下ろすこととなった次第を謡い、逢坂山に着いたとの設定でツレは笛座前に着座し、ワキは常座に控えます。

ツレが「清貫」とワキに呼び掛け問答になりますが、ワキが「山に捨て置くように」との勅命は思いもよらぬものである旨を述べると、ツレは前世のゆえに盲目に生まれついたので今世でその業障を果すために帝がそのように命じたのだと、現代ではいささか理解し難い解釈を示して、ワキを諫めます。

さらに髪を下ろすことになりますが、ワキの「御髪をおろし奉り候」から物着となり、笛座前に着座したまま初冠を取って沙門帽子に替え、狩衣を水衣にと着替えます。
その後、ツレは「これは何といいたる事ぞ」と問いかけ、ワキが「これは御出家とて・・・」と答えますが、観世流ではこのツレ、ワキのやり取りの後で物着になっています。
物着をこの問答の前後どちらに置くかで、実は思いのほか印象が異なることに気付きました。
さてこのつづきはまた明日に

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