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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

宝の槌のつづき

さてすっぱは太鼓の撥を「鎮西八郎為朝が鬼の島から持ち帰った打出の小槌」と偽り、太郎冠者に売りつけようとしますが、宝を出すための呪文、おおよそは同じなのですが、大藏では「しょりょうむりょうじょうむりょう」と唱えるところ「しょぎょむりょじょう(諸行無量常でしょうね)」というあたりが違いますね。

それよりも、大藏流だと呪文を唱えるときに小刻みに足拍子を踏むところが何度かありますが、こうした型はなく、むしろ舞のような感じです。「打出の小槌」と角で撥を持った手を挙げて決めるところが印象的。

ところで宝の槌の話を聞いた太郎冠者が、では何か打ち出してくれとすっぱに頼むと、すっぱは「宝はぬしを思うもので、わごりょが求めようとおおせあれば、早この宝はそなたにそなわっておる」と太郎冠者に打ち出させます。

また宝の槌の代金が万疋というのは、大藏流とおなじですが、大藏流では代金を決めると急ぐ太郎冠者は「さらばさらば」とすぐに帰ってしまいます。一方、今回の宝の槌では代物は三条の大黒屋で渡しましょうというやり取りになっています。
どうも和泉流の方が細かいところまで台本が出来ているような感じもしますね。

主人の処に戻った太郎冠者が、槌から馬を打ち出そうと、何度もやってみるところは同じですが、先ほどの呪文を唱えながらの舞で、角のところで撥を持つ手を上げる型がこの後効いてきます。
回を重ねるたびに、太郎冠者が上げた手の撥を不安そうに覗き込み、この覗き方が段々甚だしくなってくるところが笑わせるところ。

最後は型通りですが、大藏流では「番匠の音がかったりかったり」と言いますが「鍛冶番匠の音が」と鍛冶も付け加えられています。
(36分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)
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