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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

野守のつづき

登場してきた老人は常座で一セイを謡います。
この後、サシ・下歌・上歌と春日の神の神徳や、春日野の春の長閑な景色が謡われるのですが、今回は小書のために省略されて、直接シテとワキの問答になりました。

ワキは立って、由ありげな水について、その謂われを問います。
シテの老人はこれに「野守の鏡」であると答え、自分たちのような野守が朝夕に影を映す故に野守の鏡というのだが、真の野守の鏡というのがあって、昔鬼神が持つ鏡のことであると語ります。

ワキはこの野守の老人に対してさらなる問いかけをし、いわゆるカカルという部分、詞からサシ調の謡で問答をつなげる部分へと展開していきます。
この問答から地謡の上歌へとつながりワキがワキ座に着座する一方で、シテは杖突きつつ常座から正中へ出、正へ向いて正先へと進みます。「老の波は真清水のあはれげに見しままの」と水を覗き込むように面を伏せ水庭が姿を映す風。

「あはれげに見しままの」で二、三足たらたらと下がり、地謡いっぱいに常座へ回ってワキに向かい合います。

ワキが野守の鏡の謂われを語るように所望し、シテは正中に下居して語となります。
前半の重要な部分で、シテは、古の御狩の際に鷹の行方が知れなくなったが、野守の翁が問われて鷹が水底に居ると告げたことを語ります。

「狩人ばっと寄り見れば、げにも正しく水底に」でシテは立ち上がり、正先へ出て水底を覗き込む形。
さらに地謡に合わせて、一度下がってから杖を突きつつ正先へ出て「鷹は木居にありけるぞ」とやや面を上げて樹上の鷹を見上げる風を見せます。樹に留まった鷹の姿を映した水こそ野守の鏡であるとの謡にあわせての所作ですね。
地謡の終わり「申せばすすむ涙かな」で正中に下居してシオリます。
このつづきはまた明日に
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