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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

貰聟のつづき

酔っぱらった聟は、出先での応対に腹を立てていて家に帰って飲み直そうという魂胆。常座から家の内へという風で「帰った」と呼ばわりますが直ぐには返事がありません。
立って出てきた妻が「戻られましたか」というと「なんじゃ、戻られましたかぁ?」などと一々からんで、口論になります。

更に酒を呑むという夫に、妻が止めようとすると「いかほど飲んでも酔うたことのない身共が」飲むというのに、などと怒りながら正中へ出て言い合いの後に、妻に暇をやると言い出します。

妻は「一人ある『かな法師』はいかがします」と問いかけますが、夫が酔った勢いで追い出し、妻は後見座にクツロギます。ここで夫の中入り。奥へ行って休もうと存ずると言い「都なら東山・・・云々」と謡いながら退場します。

このあたりまでは別曲「法師ヶ母」と基本的に同じ形ですね。
茂さんの狂言は初めて拝見しましたが、大変にこなれた演技で女に違和感がありません。解説では、茂山家ではこの貰聟を上演することが多く、女房役を良く演じているとおっしゃっていましたが、さもありなんというところ。

さて夫が退場してしまうと、妻は一度ワキ正へ出て「今日という今日はほとほと呆れ果ててござる」ということで、ふっつりと思い立ち、他に行く当てもないので里へ帰ることにしようと述べます。
そして、ワキ正から幕の方向に向かい、かな法師に元気でいるように呼び掛けて親元へと歩みを進めます。

「かなほうし」は子供のことで、この曲に限らず夫婦の諍いに関係しては「子は鎹(かすがい)」ということで、よく使われる表現。法師ヶ母はもちろん、鈍太郎でも正妻は「かなほうしの母」となります。
これも当日の萬斎さん、茂さんの解説の中で「かなほうし」というのはどうも男の子にしか使わないらしい、とおっしゃっていました。なるほど。
さてこのつづきはまた明日に
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