FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

舎利のつづき

前シテの出は地謡の上歌のうちになっています。登場楽で出る形ではなく、なんとなく紛れて出てくるというのが、シテの怪しさを強調するような気がします。

里人となっているのですが、黒頭の異様な姿で怪しい雰囲気を醸し出します。今回のシテは松木千俊さんのご長男崇俊さん。たしか高校生で昨年が初面だったやに聞いております。子方時代の謡から大人の謡に変わっていく途中という感じでしょうか。

さてシテは常座で、仏在世の時は法の声に接した身で、この末世に舎利を拝する喜びをサシに謡います。もうここで「怪しいです」と宣言しているような謡ですが、ワキは知ってか知らずか、このシテに声をかけ、供に舎利を拝することになります。

地謡が上歌「月雪の古き寺井は水澄みて」と謡ううちに、シテは舞台を一巡りして正中に下居します。

クリ・サシ・クセと謡がつづきますが、居グセでシテはじっと座したまま。
謡はこの末法の世になって、仏法が東漸とて唐土を経て日本に伝わり興隆にある証として、仏舎利がこの寺にあり目前に拝することが出来るのは尊いこと、と謡います。

クセが終わるとあたりの景色が一変した風で、ワキが突然の稲光の様子を告げ、シテは立ちあがって自らが古の足疾鬼の霊であることを明かします。
さらに中ノリの「栴檀沈瑞香・・・」という切れの良い地謡に足拍子を踏み、橋掛りへ進んで一ノ松まで走ります、ここで舞台を見やってから足早に舞台へ戻り、一畳台に飛び上がって火焔玉を取って台を踏みつぶし、幕へ走り込んで中入りとなります。

シテの歩みがいささか安定しないかなあと思っていたのですが、この速い動きになって逆に安定した感じでキレも良く、息を詰めるような中入りでした。
このつづきはまた明日に
関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/699-9528198a

 | HOME | 

カレンダー

« | 2020-05 | »
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。