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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

采女 今井清隆(東京金剛会例会能)

金剛流 国立能楽堂 2006.5.20
 シテ 今井清隆、ワキ 野口敦弘
  アイ 山本則秀
   大鼓 柿原崇志、小鼓 鵜沢速雄
   笛 中谷明



采女は三番目物で、世阿弥の作という説もあるようですが、本当のところはどうなんでしょうか。
味わいのある曲とは思いますが、いささか冗長な感じがしないでもありません。というのも、前場にシテの語りが二度あってかなり長め。さらに後場では三番目らしくクセがあり序ノ舞が舞われるという構成なのですが、前場の二度の語りがどうも収まりが悪い感じがするんですね。



そのあたりもあってか、観世流には江戸時代から美奈保之伝という小書きがあり、思い切ってこの前半を整理しています。喜多流にもそうした試みがあるらしいのですが、良くはわかりません。ちなみに美奈保之伝は観世大夫元章の作らしく妙な名前ですが、元章の話はまた機会があれば。



ともかく、全部を端折らずに、序ノ舞を五段で舞ったりすると2時間20分くらいかかるらしいので、観ている方も大変ですが、今井師の采女は2時間まではかからなかったと思います。もっとも実際の時間がどうかは別としても、観ていて少しも長い感じがせず、見入ってしまった感じです。



諸国一見の僧であるワキ、ワキツレの一行が名乗り笛で登場。ワキ僧は舞台正中まで進みますが、ワキツレは橋掛りで下居し名乗りを聞くかたちですね。その後、サシ、道行となって、都から南都、春日の里についたことになります。



次第の囃子で前シテが登場、手には小枝を持っています。前シテの里女はなぜか木々の茂った森にさらに木を植えるのですが、その植える木を象徴しています。このシテの謡、深みがありました。思わず「うまいなぁ・・・」としばし堪能。
さて不審に思ったワキの問いかけに対して、シテは春日社の謂われを語るのですが、これが一つめの語り。
さらに地の下歌、上歌と続いて春日山の風情が謡われた後、シテが今度は「猿沢の池を見たことがあるか」とワキに問いかけます。シテの誘いで、ワキも共々に猿沢の池に来てみると、シテはこの池辺にて経を読み仏事をなしてほしいとワキに頼みます。
そして二度目の語りになるわけですが、この続きはまた明日・・・

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