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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

小督さらにさらにつづき

シテは鞭を置き、作り物の内に声をかけ、侍女が戸を開きます。シテは戸に左手をかけて押さえて中に入り、宣旨のお使いである旨を告げます。

しかしツレは思いを見せはするものの、掛け合いの謡の後、シテは「隔て給ふや中垣の」でいったん門を出て常座へ進み、月を眺めて夜を明かそうと柴垣のもとに安座します。
シテを中に入れないままに謡が進んで、そのまま柴垣のもとに安座するという演出もありますが、どちらが良いかは意見の分かれるところかも知れません。

さてトモ侍女の勧めにツレは戸を開かせ、シテを招じ入れて宿内の場面と変わります。
シテはツレに両手をついて高倉院の嘆きを伝え、院からの文を扇に載せてツレに渡し正中に下がって両手をつき畏まります。

ツレの述懐はクリ・サシ・クセと謡でつなぎ、シテは居グセでジッと聞き入る形。
この後ロンギとなり、シテは「これまでなりやさらばとて」と謡ながら、立ってツレの前に出、ツレは扇に載せた返書を差し出します。これを懐中にしたシテは着座して名残の酒宴。

侍女の酌を扇に受けたシテは、立って「月夜よし」と謡ながら常座へ。答拝から男舞となります。
男舞も男性的と言うよりは、優美さを兼ね備えた舞。
舞い上げたシテは、ワカを謡い、ツレに礼をして駒にうち乗る風情で左袖を返し、目付へ出て拍子を踏んで常座へと向かいます。

ツレが立って二、三足出て見送り、シテは留拍子を踏んで終曲となります。
10時から見始めた式能も、このあたりで夕方六時近く。観ている方も疲れが溜まってきたところですが、その疲れを忘れるような趣深い一曲でした。
(71分:当日の上演時間を記しておきます)
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