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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

紅葉狩さらにつづき

考えてみれば、この紅葉狩という曲はなかなか贅沢な作りで、船弁慶などとも共通するのかもしれませんが、前場はシテの女が様々な舞を見せ、後場では一転して鬼神が登場して荒々しい姿を見せるという、一曲で二度美味しい的な曲。
しかも前場のシテはこの後、クセから中ノ舞を舞うのですが、単に妖艶なだけでなく、何とも怪しい雰囲気も醸しだします。

まずは地謡のクリ「げにや虎渓を出でし古も、志をば捨てがたき。人の情の盃の、深き契のためしとかや」で場面が展開し、ワキ維茂を加えた酒宴となるわけですが、ワキの「此世の人とも思はれず」地謡が「胸うち騒ぐばかりなり」と続け、ワキはユウケンして不審がる心情を示しつつ、クセに展開していきます。

このためクセの謡も、止せば良いのに盃に向かえばついつい心も変わり、酒に心も乱れてしまうと、ワキの心情を謡って始まります。このクセの部分は仕舞でも良く舞われるところ。「乱るるふしは竹の葉の」でシテが立ち上がり、「思いしかども盃に」とワキに寄って酌をする形。その後は曲舞の基本をなぞるような型がつづきます。

「かくて時刻も移りゆく」とシテは右一足から正面へサシ込みヒライて気分を変え、常座へ向かって中ノ舞になります。割とゆったりした調子で舞が続きます。

舞の途中でワキが扇を持った手を上げ、上体をやや傾けて寝入った形になります。シテは正先からこれを覗き込むように確かめ、囃子のテンポが代わって急ノ舞の位。
急ノ舞からさらに中ノリの地謡に合わせて、「雨うちそそぐ夜嵐の」と雨を受けるような形を見せ、「山陰に月待つほどのうたた寝に」と台に上がって抱え扇など素速い舞を見せ「夢ばし覚まし給ふなよ」とワキを見込んで作り物に中入りします。
ツレもこの間に、地謡の「堪えず紅葉青苔の地」で立って三人共に切戸口から退場してしまいます。
このつづきはまた明日に
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