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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

杭か人か 石田幸雄(銕仙会定期能)

和泉流 宝生能楽堂 2008.6.13
 シテ 石田幸雄、アド 野村万之介

この曲、大藏流では現行曲としていないようで、和泉流だけで演じられます。
アドの主と、シテ太郎冠者が登場してきますが、かなりの部分が太郎冠者の一人芝居になっていて、シテの演技力が問われるところ。

まずはアド主、シテ太郎冠者が登場してきます。主は常座で、使用人が自分の留守中に出歩いていて片時も屋敷にいないと聞いたので、謀って様子を見ようと思う旨を述べ、太郎冠者を呼び出し、ワキ座へと向かいます。

常座に出た太郎冠者に、主人は今夜も出掛けるので留守をするように言いますが、自分がいない間は女わらべばかりなので、留守中に外に出るようなことのないようにときつく命じます。当然ながら、太郎冠者は主の留守中に外に出ることなどないと言い張り、それを聞いて主人は出掛けていきます。

主は橋掛りへと進み、太郎冠者はこれを見送る態ですが、主が一ノ松あたりに差し掛かると、太郎冠者は「出られた」と言って常座に戻ります。一方の主は、二ノ松あたりまで進むとそこから立ち戻り、一ノ松で立ち聞きの態になります。万之介さんがなんとなく悪戯っぽい感じを出して佇みました。

ここから太郎冠者の一人芝居になり、まずは愚痴を述べます。
総じて宮仕えほど辛労なものはないが、非番の時には小宿に行って休息し、留守の時にはそっと外へ出て酒を呑み、相応の楽しみをしてこそ勤まるというものだと語ります。いつの世にも通じる話のようですね。小宿(コヤド)は奉公人が暇をとったときに身を寄せる宿のことだそうで、江戸時代には男女の密会に使われたり、あるいは私娼が置かれていたこともあったとか。

さて太郎冠者、そうは言ったものの主人が出がけに外出しないようにときつく言ったことが気になります。留守中に度々外へ出ていることを誰かが言い付けたのかと気になる様子。これでは外へ出られまいと独り言。
主は立ち聞きしていますが、確かに人の言う通り留守には度々外出していたようだと分かったものの、太郎冠者の言い様では今夜の外出はなさそうです。とは言え屋敷のあたりを離れずに今夜の様子を見ていようと述べて、笛座あたりに着座します。

さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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