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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

舟渡聟 三宅右近(轍の会)

和泉流 国立能楽堂 2008.6.22
 シテ 三宅右矩
  アド 三宅右近 三宅近成

この曲、ブログの鑑賞記では昨年10月の大藏流山本則孝さんのシテのものを掲載しています。その際も書きましたが、この曲は大藏、和泉両流でかなり形が違います。今回は和泉流ですので、船頭が実は舅だったという形。大藏流では船頭と舅が別人ですから、だいぶん雰囲気が違ってきます。

さてまずはアド船頭と小アド女・・・これは船頭の妻ということになりますが、二人が登場し、女は笛座に控え、船頭がその前に座して船の客を待つ形になります。
右近さんの船頭は、大きな髭を着けての登場ですが、これが後ほどの伏線になっています。

さて右矩さんの聟は段熨斗目に掛素袍で、狂言としては着飾った感じ。肩に担いだ棒には、前に酒樽、後には笹を付けた鯛をぶら下げています。これで婿入りの挨拶に行くという次第。船に乗ろうと声をかけます。

これに答えて船頭が立ち、船を寄せる形で聟に寄ってきます。船に乗ることになり、正面を向き聟は正中、船頭は大小前に並ぶ形になりますが、聟は船に乗り込む形になると、「揺れる」と大騒ぎします。船頭が「近江舟に乗ったことはないのか」と問いかけ、聟は初めてだと答えますが、最初に登場した際、船頭は「矢橋(ヤバセ)の浦の船頭」と名乗っていますので、滋賀県は草津のあたりの出来事で、船は近江舟というわけですね。
矢橋の浦は能兼平でも粟津原に渡る場所として出てきます。

さて揺れると一騒ぎした聟は、こぼれ物だから「ろくな所」に置いてくれと酒樽を船頭に頼みますが、「これは良い物をお持ちあったのう」と船頭は喜んだ風を見せ、酒好きを感じさせる様子です。ろくな所は「陸」な所で、平らな場所くらいの意味でしょうね。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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