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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

土蜘さらにつづき

一声で後ワキ森常好さんがワキツレ舘田さんと常太郎さんを従えて登場し、橋掛りに立ち並びます。
「土も木も我が大君の国なれば、いづくか鬼のやどりなる」と勇ましく一セイを謡います。

ワキは勇ましく名のりを上げ、地謡の「崩せや崩せ人々と」で一同が舞台に入り、ワキ座から地謡前にかけて立ち並び、作り物に向き合います。

「大勢崩すや古塚の」で引廻しが下ろされ、蜘蛛の巣を張った作り物の中に後シテが着座しています。

シテは葛城山に年を経た土蜘蛛の精魂と名乗り、作り物から半身を出して、近づくワキに二筋、千筋の糸を投げかけます。
ワキは飛下がり太刀を抜いて構えますが、シテは作り物から出て舞働となり、糸を投げるシテとこれを太刀で切り払うワキの戦いとなります。
舞働は二人とも橋掛りまで進み、都合三度ほど糸を繰り出す形。

独り武者の「然りとはいえども」からノリ地で一同がシテを取り囲み、安座したシテに斬りつけ、シテは自らに向けて糸を投げかけ飛び安座して斬られた形になります。ワキが常座で太刀を肩に「都へとてこそ帰りけれ」と留拍子を踏み終曲。
正直言って面白かったですね。山井さんはこういう曲も大変得意のご様子ですし、安心して楽しめました。

この曲ではなんと言ってもシテの投げかける千筋の糸が見せ所ですが、これ、明治初年に当時の金剛宗家唯一が考案し「千筋之糸」の小書で演じたのが最初とか。今では各流ともこの糸を使っていますが、それ以前は糸(といっても紙ですが)も太く、回数も少なかったのだそうです。
私、この土蜘蛛を仕舞でさせて戴いた際に、神田の檜書店まで千筋之糸を買いに行きました。細巾の紙の先に小さな鉛の重りをつけこれを芯にしてきれいに巻いてある代物で、投げてしまうのが勿体ないくらい(けっこうお高いですし)。綺麗に広がるように投げるのは、簡単なように見えて実はなかなか難しいのですが、勿体なくて実物を投げての稽古がほとんど出来ませんでした。
(54分:当日の上演時間を記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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