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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

簸屑 野村万作(野村狂言座)

和泉流 宝生能楽堂 2008.7.24
 シテ 野村万作
  アド 深田博治 野村萬斎

簸屑(ヒクヅ)ってなんだろうか・・・と思うのですが、「簸(ヒ)る」というのは箕(ミ)で穀物などをあおって屑を取り除くことい言い、その取り除いた屑が簸屑ということのようです。今の農家はまず箕なんて使いませんが、割合最近まで広く使われていた道具でした。この曲では穀物ではなく、お茶を選り分けた屑のことですね。

まず登場するのはアド主人、宇治の里に住まいいたす者でござると常座で名乗ります。
主人は太郎冠者を呼び出し、ワキ座に進んで宇治橋の供養が近付いたが供養のため摂待をしようと思うので、薄茶を出すから茶を挽いておくようにと命じます。
たくさんの茶が必要だろうが、茶時に簸屑を分けておいたので、これを挽くようにと念の入った言いつけです。
主人役の深田さん、ゆっくりと重々しい台詞運びで、開演前にいささかざわついていた見所が静まる感じ。

しかし太郎冠者、なにかと忙しいので次郎冠者に言い付けてくれと主張します。
主人は、今朝ほど山一つ向こうへ使いに行けと言ったら腰が痛いので次郎冠者にと言うし、今度も断るなどということがあるものかと怒り、どうでも茶を挽いておくようにと言い付け、後見から葛桶を受け取って正先に置いて出掛けてしまいます。

さて太郎冠者は主人を見送ると、常の如く「さてもさても迷惑なことを言い付けられた」とぼやきますが、仕方ないので茶を挽くことにします。
石臼は笛座あたりに大振りなものが置いてあるという設定で、これをワキ座の前あたりまで重そうに転がしながら運んできます。
葛桶を開けて簸屑を見「さてもさても色の悪い茶じゃ」というものの、主人のことはあのように「しんまく」な人はいないと評します。「しんまく」は、身の回りの始末の良いとか、真面目なといった意味ですから、普通は捨ててしまう簸屑を大事にとって置いてこんな時に使おうという主人の姿勢にまんざらでもない様子です。

このつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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