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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

花筺 筺之伝・大返 鵜澤久(ひたち能と狂言)

観世流 日立シビックセンター 2008.9.06
 シテ 鵜澤久、ツレ 鵜澤光、子方 平山尭之
  ワキ 工藤和哉
  ワキツレ 高井松男 則久英志 野口能弘
   大鼓 柿原崇志、小鼓 鵜澤洋太郎
   笛 藤田次郎

花筺、ハナガタミと読みます。筺の字はハコの意味ですが、竹冠がついているくらいですから、竹製の籠のような小箱のこと。古くはそうしたハコをカタミとかカタマとか言ったらしく、筺には音読みのキョウの他、訓読みでハコやカゴに加えてカタミの読みもあります。
そういえば細うで繁盛記の原作者として有名になった劇作家の花登筺(ハナトコバコ)さん。ペンネームだそうですが、本名の花登に筺をつけて名前にしたのは、やはり花筺を意識してのことと、どこかで読んだ記憶があります。

この能、曲名の花筺も曰くありげですが、曲自体も実は全くの創作のようで、原典らしきものが見あたらないとか。シテは照日の前ですが、継体天皇の妃にそんな名前の方はいませんし、越前から、即位した継体天皇を追って女性が上ったなどという話も無いようです。

余談になりますが、この曲で子方が演じる継体天皇という方の出自は今ひとつハッキリせず、古くから論争のタネになってきました。
古事記には「品太王五世孫」、日本書紀には「誉田天皇五世孫、彦主人王之子也」とあって応神天皇の五世の孫とは書かれているわけですが、その間の系図も無く、水野祐さんの三王朝交代説をはじめ様々な見方がされています。その辺りを詳しく調べてみると面白そうなのですが、能の花筺からはどんどん離れていってしまうので、ここではそんな話があるという程度で失礼します。

ただし能との関係で言いますと、この継体天皇という方は生没年も不詳でして、日本書紀通りだと即位された時は60歳近かったはずです。古事記によればもっと若い時期に即位されたことになるようですが、恋慕の情を主題に据えた物狂いの能としては、60歳過ぎの天皇では様にならないような気がします。

さて能の展開は明日につづきます
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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