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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鷺さらにさらにつづき

ちょっと間が空いてしまいましたが、鷺の鑑賞記の最後のところ、まだ書いていませんでしたので今日は仕上げです。

鷺乱は猩々乱よりもちょっと軽めの感じ。酔っ払いの妖精と飛ぶ鳥の違いという程度です。抜き足をして片足でしばらく立つという、鳥の鷺を模した型が何度も出てきます。さらに途中では、目付に寄って波を蹴立てる足を四足、一度戻してまた一足と見せるなど、なかなかに見せ所の多い舞。

祥丸さんの舞を観るたびに思いますが、本当にこの方の将来は楽しみで、この安定感と充実感のままに年功を重ねて行かれたら、いったいどんな素晴らしい能楽師になられるのかと思うところです。来年の桃々会・花祥会の案内がパンフレットに挟み込まれていましたが、車僧と俊成忠度をなさる由。変声期の途中という感じでもあり、謡はこれから大人の謡に変わっていくまでまだ少し時間がかかるかと思いますが、それもまた楽しみに拝見させていただきたいと思っています。

舞の後は「畏き恵は君道の」と謡い足拍子。実はここまで音のする足拍子を踏んでいないのですが、鷺の軽やかさを表しているのでしょうね。
さらに舞台を回り「勅に従ふこの鷺は」と正中に下居。ツレ王がワキを向いて右手を上げ「神妙神妙放せや放せ」と鷺を放すように命ずる型から、ワキがシテに寄って後ろから支えて放す様子を見せ、そのままシテは「心嬉しく飛び上がり」と三ノ松まで進んで幕前を一回りし、留となりました。

ところでツレの王はアイの口開で延喜の帝すなわち醍醐天皇とされています。
平家物語巻五「朝敵揃」に、延喜の帝が神泉苑に御幸あったときに、池の汀に鷺を見つけ、六位を召して鷺を捕るように命じた話が出ています。この話をひいて能に仕立てたということなのでしょう。

五位鷺という鳥がいます。サギ科の鳥ですから広い意味で鷺なのですが、いわゆる白鷺ではなくて、成鳥は背中が黒っぽいのが特徴です。この五位鷺という名は、延喜帝が神泉苑に御幸されたときの故事からつけられたという説があります。これを含めて能化したともいわれますが、そうなると純白の装束で演じられるこの鷺とはちょっと合わない気もします。とはいえ能としてみるにはやはり白だけの装束であることに意味がありそうですね。
そうそう、五位鷺の名の由来について調べてみると、この延喜帝の故事が大鏡にあるという記載をよく見かけるのですが、大鏡を見ても私にはこの記事が見あたりません。これはまたどういうことなのでしょうねぇ・・・
(44分:当日の上演時間を記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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