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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

卒都婆小町 関根祥人(関根祥六喜寿記念三代能)

観世流 観世能楽堂 2008.10.12
 シテ 関根祥人、ワキ 福王茂十郎
   大鼓 亀井忠雄、小鼓 鵜澤洋太郎
   笛 寺井宏明

卒都婆小町は観世流では「そとわこまち」と読んで老女物の入門編のような扱いをされています。このあたりの事情は他流でも似ていて、まず卒都婆を演じてから老女物の世界を広げていくということのようです。
余談ですがウィキペディア(Wikipedia)には金剛流のみ「卒塔婆小町」と表記すると記載があり、以前、豊嶋三千春さんの鸚鵡小町の話を書いたときもこれに従う形で「卒塔婆小町」と表記したのですが、どうもこれはちょっと怪しいようです。現行の金剛流謡本は他流と同じ卒都婆の表記がされていますし、明治初年に金剛唯一の刊行した謡本も表紙こそ「卒塔婆小町」と書かれているのですが、本文では草書のため読みにくいものの「塔」ではなく「都」と書かれています。

閑話休題。まずは次第でワキの茂十郎さんと、ワキツレ従僧の知登さんが登場してきます。向かい合っての次第謡「山は浅きに隠処の、山は浅きに隠処の、深きや心なるらん」から地取りのうちにワキツレが下居し、ワキは高野山より出でたる僧と名乗ります。これから都に上ると言い、サシ謡、ワキツレが立ち上がって同吟での下歌、上歌とつづき、親も子もなければ野に伏し山に泊まるのも誠の住処だと謡って、鳥羽とやらに着いたとの着きゼリフでワキ座へと向かい着座します。この後につながる孤独感の強い内容の謡ですね。
さてワキが着座すると習ノ次第が奏されてシテの出になります。
これがまた実に深い囃子で、ああ亀井さんも洋太郎さんも本当に深いなあと感じ入った次第です。老女物の出では橋掛りの途中で休む型になるのが普通ですが、やはりゆっくりと橋掛りに出たシテは、三ノ松でしばらく佇み、右手に持った杖に左手を添えて合掌するような型を見せます。やがて左手を外して再び杖を突きつつ歩き出し常座に向かって次第謡となりました。
習ノ次第が始まって少なくとも10分は経っていたと思います。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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はじめまして

はじめまして、よく参考にしています。これからも遊びにきます。

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