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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

卒都婆小町さらにさらにつづき

シテと地謡の掛け合いがつづき、シテは「破れ蓑「破れ笠 で笠を少し上げて見る型。さらに直して三、四足出、「袂も袖もあらばこそ」と袂を見るような感じで下を見、目付に面を上げて「往来の人に物を乞う」と笠を物乞うように両手で差し出し、目付からたらたらと下がって杖落とし「声変わりけしからず」の謡を聞きます。

「なう物賜べなうお僧なう」と笠を裏返して両手で持ち、ワキに向かって迫ります。いよいよシテの様子が変になってきます。この後の「いや小町という人は」のところ、私のメモには「憑いた」と書いてあります。まさに何者かが憑いた感じをありありと受けたところです。

思い深草の四位の少々の「恨みの数の廻り来て・・・と深草の少将の恨みを受けての狂乱であることが示されますが、この地謡のうちにゆっくりと後見座に向かって物着になります。
白の長絹に烏帽子を着け、立ち上がったシテは常座に向かい「浄衣の袴かいとって」と謡い出し、右手で持った扇を広げつつ目付へと進み左袖を上げて被く心持ち。「人めしの無の通路」と扇で面を隠す形で左に回って袖を返し、正中で正面を向きます。
「一夜二夜三夜四夜・・・」と指折り数える型。さらに「百夜までと通い往て九十九夜になりたり」と再び左手、指を折って数える型は、通小町を思い出させます。

通小町では死後に至っても深草の少将に悩まされる小町が描かれていますが、生前もこうして深草の少将に悩まされていたのかと思う次第です。

地謡の「胸苦しやと悲しみて」にあわせるように胸に扇をあてて大小前に下居した後、キリの謡で気を変えて立ち、「花を仏に」で正面に向いて羽根扇、戻しつつ常座で一回りして正を向き「悟りの道に入ろうよ」と扇広げて留となりました。
深い思いの残った一曲です。
(100分:当日の上演時間を記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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