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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

柏崎のつづき

ワキは案内を乞うたあと、一度後見座に笠を置きに行き、改めて常座に出て「あらいたわしや」と寂しげな家の様子を嘆いた後、「いかに申し候」と声をかける形になっています。(謡本では案内を乞うた後すぐに声をかけます)

ワキの声にシテは夫が戻ったかと問いますが、両手を突いたワキは、なんとお答えして良いかと返事もままならない様子です。シテは花若がどうかしたのかと問いますが、これにワキは花若殿はご遁世と答えます。
遁世したのは父が叱ったからか、と重ねて問うシテに、ワキは様々の形見の品を持ってきたと答え、この答えでシテは夫が亡くなり息子も遁世してしまったことを悟ります。このあたりのシテの語りは思いを込めたところで、最初はワキとちょうど向き合う形だったシテが、クドキ「この程は其方の風も懐かしく」からは、やや正面の方に向きをずらしてワキと対面しつつも思いに沈み込んでしまう風を見せます。

ワキはシテに寄って、形見の守り袋を渡して下居します。シテは受け取った守り袋を右手に持ち、地謡の「形見を見るからに進む涙は堰きあへず」で静かに守り袋を面に寄せて思いを込め、上げた手を下ろしてシオリます。

ワキはさらに花若の文を出し、シテに渡して下がります。
シテは文をひろげ右の端から読む形でゆっくりと面を左へと動かしながら、文を謡います。地の下歌で一度文を下ろし「子ほどの形見あるべきか」で再び文を面前に上げて思いを込め、上歌に入ると文をまとめて右手に持ちます。
「などや生きてある、母に姿を見みえんと、思ふ心のなかるらん」と地謡もテンポを速め、シテは文持つ手で強く膝を打って我が子を恨む気持ちを表します。

そして文を懐中にして立ち上がり「守らせ給へ神仏と」と合掌してたらたらと下がりシオリ。橋掛りを向いてさらにシオリして大小のアシライで中入りとなりました。
ワキもシテに従っての退場です。
さてこの続きはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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