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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鉄輪・・・つづき

中入りの後は、ワキツレの男が登場してきます。
舘田善博さんのワキツレでしたが、なんだか飄々とした感じで、取り殺されそうという緊迫感はありません。そこがまた愛嬌のあるところで、変に深刻になりすぎずに良いのかも知れません。



ワキツレは近頃夢見が悪いので安倍晴明にみてもらおうと述べ、幕に呼び掛けます。
揚幕からはワキ安倍晴明の出。男との問答になりますが、清明は占うまでもなく「女の恨みを受けて今日にも命が危ない」と告げます。



ワキツレの求めに応じて調法することになり、ここで作り物が出されてきます。
作り物は、まず一畳台が置かれ、さらにその舞台先に三重棚が置かれて、烏帽子と鬘が載っています。
ここでノット。この囃子はホント好きなんですが、短いのが残念。
謡では「茅の人形を人尺に作り夫婦の名字を内に籠め」と謡いますから、等身大の藁人形を作って、男と後妻に見立てたということなのでしょうが、作り物では烏帽子と鬘でこれを象徴し、生々しい演出はしません。



準備が整い、ワキ安倍晴明が祈りを捧げると、後シテが登場してきます。
面は橋姫。さすがに凄まじいのですが、どうもこの面自体が悲しい感じもたたえています。
シテは散々に恨みを述べ「殊更恨めしき、徒し男を取って行かん」と凄みますが、清明に寄って降ろされた神々に阻まれて恨みを遂げられず、鬼となって姿を消してしまうという能です。



なんとも激しい物語ですが、地頭の浅見真州さんがどっしりと構えて微動もせず、シテさながらの謡い振りで大変印象に残りました。
あまり品のない物語に高い格調が与えられたような感じです。

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