FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

井筒 高橋忍(金春会)

金春流 国立能楽堂 2008.11.09
 シテ 高橋忍
  ワキ 殿田謙吉、アイ 山本則秀
   大鼓 高野彰、小鼓 観世新九郎
   笛 藤田朝太郎

井筒は野宮と並んで三番目ものの名曲といわれますが、曲の風合いは思いのほか違うように感じます。
一般に三番目物のうち、大小序ノ舞が舞われる曲を本三番目物と分類しますが、粟谷明生さんのブログを読むと、井筒は本三番目物ではないと書かれています。緋の大口を着けて高位之序を舞う物を本三番目物というのであって、井筒の後シテは高位之序を舞うものの縫箔腰巻で大口を着けないため本三番目物ではないという話です。
解説書などでは井筒も本三番目物としているのが普通ですので、これが喜多流だけの分類なのか、他流でもそうなのか判然としませんが、確かに野宮などとは少し違う素材なのではと思うところがあります。

室町末期頃の古い資料には、増髪の面を用いるようにとの指定がされているそうですし、女が形見の初冠と長絹を着けて舞い、その姿を井戸の水に映して懐かしむというのは、四番目物にもなりそうな展開です。

さて舞台にはまず作り物の井筒が運び出されてきます。
正先に置かれた井筒は四角い枠組みの一カ所に薄が付けられただけの物ですが、井戸の枠を表しています。井戸の地上の部分は木や石を用いて囲われているのが普通で、丸い形も四角い物もありますが、井筒というからには井桁の形、四角い物を云うのではないかと思います。

作り物が据えられると名乗り笛でワキ一所不住の僧が登場して来ます。殿田さんのワキですが、いつもよりもさらに風情のある感じです。
僧は南の霊所を廻りこれから初瀬に参ろうとするところ、その途中に在原寺にやって来ます。
さてこのつづきはまた明日に
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト



コメント

本三番目物

こんばんは。
>一般に三番目物のうち、大小序ノ舞が舞われる曲を本三番目物と分類しますが、粟谷明生さんのブログを読むと、井筒は本三番目物ではないと書かれています。

私も、気になっていました。自分でも本三番目と覚えているし、色々な本にも本三番目と書かれています。
仰るとおり、増髪の面の指定があったり、四番目ものにも成り得る点があるからでしょうか。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/974-6778f293

 | HOME | 

カレンダー

« | 2020-04 | »
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。